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北京市にある高速道路でのETC運用開始

2008年12月20日24時、北京市にある高速道路のノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)の正式な運用が始まった。
同システムを利用するためには、「速通カード」と呼ばれるICカードと、車載専用無線通信設備の「速通電子チップ(RFID)」をユーザーが用意する必要がある。「速通カード」を車載した「速通電子チップ(RFID)」の中に差し込んでおくと、ETCレーンがある料金所をノンストップで通過することができる。
同システムのすぐれたところは、ETCレーンが設置されていない料金所においても、「速通カード」による料金支払が可能な点である。運転手は一般レーンで一時停車し、電子チップ(RFID)中の「速通カード」を抜き出し、接触式のカード読み取り装置により料金を支払うことができる。
このしくみにより、「速通電子チップ(RFID)」を同時に購入しなくても、「速通カード」を所有していれば、一般レーンでの料金支払を行なうことができる。 「速通カード」は、記名式のカードで、紛失した場合には紛失届を提出し手数料50元を支払うと、新たなカードが発行され、紛失したカードに残された残金を新カードにチャージすることができる。
「速通カード」の技術的な仕様は、天津市、河北省の同様のシステムで用いられるカードと一致しているため、将来的には1枚のカードで両省の高速道路を通行できるようになるとのことである。

北京市の料金所のうち、現在までのところ、接触式カードが利用できるのは1,206レーン、ETCレーンは87レーンである。ユーザーにいっそう便利なサービスを提供するため、首都道路発展集団は2009年内に特定資金を投入し、新たに100本ETCレーンを増加することを計画している。さらに、2010年までには北京市の全ての高速道路料金所に最低でも一つのETCレーンが設けられ、料金支払のための停止をすることなく、北京市のすべての高速道路を走行することが可能になる。

2009年2月28日までのETC車載ユニット-電子チップ(OBU)の発行量は50,000個である。また、2008年12月20日〜12月30日の間に、ETCレーンを利用した自動車台数は353,400台であり、総通行量の4.33%にあたる。(3月9日首都道路発展集団に(株)公共計画研究所北京事務所が確認した)

ETC
ETC
写真は、ETCレーンが設置されている八達嶺高速道路の清河料金所の様子である(撮影:(株)公共計画研究所北京事務所,2009年3月9日)。一般レーンでは車が長い列を作っているのに対し、ETCレーンを通行する車は非常に少ない。
ETCレーンの利用率が低い原因としては、主に三点が原因だといわれている。
@電子チップ(RFID)の価格が450元に達し、これは一般的な自家用車所有者にとって、依然として高すぎる価格である。実際、現在までのところ、電子チップ(RFID)を購入した殆どが、企業や役所などである。
AETCレーンが設置されているのは各高速道路の主要な料金所だけで、利用できる料金所が限られている。ETCレーンが設置されていない料金所では「速通カード」を抜き出し、一般レーンで列をつくって料金を払わなければならない。
B現在のところ、「速通カード」に料金をチャージするには首都道路発展集団の営業所に行くしかないが、北京市内には営業所が非常に少ない。

首都道路発展集団の話では、以下の改善方策を実施するとのことである。
中国工商銀行の協力により、今年前半に中国工商銀行のATMでのチャージが可能になる。また、速通カードの通行料金の5%割引案が作成され、関連部門が審査している最中であり、今年5月1日前に許可を得る見通しとのことである。

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